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DPCマネジメント研究会について

代表理事あいさつ

真野俊樹

医療機関の従事者にとっては困惑してしまうことではあるが、保険者から医療機関への医療費の支払われ方は徐々に厳しくなっている。

二〇〇三年四月から特定機能病院82病院にDPC(Diagnostic Procedure Combination)と呼ばれる一日当たり疾患別定額払い(以降包括払いという)という支払い方式が導入された。現在ではDPC対象病院が144病院、DPC準備病院が、228病院、あわせれば372病院、18.9万ベッドにのぼっている。
現行の出来高払におけるCheckは「医師のモラル」と保険者/支払い基金しかなかった。したがって医師側は、医療に制限が加えられていない環境のもとで、自らの裁量権に基づき医療を行ってきた。また経営的な側面から言えば、いかに多くの医療行為を行うかに焦点が当てられてきた。
しかしながら、包括払いにおいては状況が全く逆になる。つまり限られた範囲内でいかに効率的な医療を行うかに焦点が当てられることになる。ここで効率的という表現をしたが、効率的な医療であるためには包括払いと同時に質の担保が必要である。
DPCという診断群分類であるかどうかにはかかわらず、このような支払い方式は世界の潮流でもある。
本研究会では、このような包括払いであるDPCの元で、どのようなマネジメント手法が必要であるのかを考えてみたい。
実は、包括払いと、出来高払いというとまったく対立した概念のように思われるがそうでもない。むしろ連続的なものと考えたほうがよい。すなわち、包括の範囲をどんどん細かくしていけば、出来高払いに限りなく近づくからだ。出来高払いにまったく対立する概念は、日本では行われていないが、英国やマネジドケアの1部で行われている人頭払いになる。これは患者あるいは住民1名につき、たとえば1年間でいくらを支払うので、2000名の住民を登録するなら、その2000倍のお金を予算として支払うという考え方だ。
いずれにせよ包括払い導入下では、一番多く収益(売上でなく)を挙げるには、効果的な資源配置を行いコストを下げることが効果的であることになる。しかし1日定額の包括払いと異なり、DRG/PPS導入下では経営的にいえばどのコストを下げ、どこに資源投入するかの判断が現行の経営スタイルでは難しくなる。これを打ち破るためにはさまざまな経営学的なマネジメントが不可欠である。それをこの研究会では明らかにして、皆様の病院経営にお役に立てたいと考えている。

多摩大学 医療リスクマネジメントセンター 教授
真野俊樹

 

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